すべては足の動きのために

EATUNING

足回りに波及する帯電

駆動するものは運動エネルギーや摩擦抵抗により、プラスまたはマイナスの電気を帯び、その状態を帯電したといいます。 ※ 本編ではプラスまたはマイナスを帯びた電気を『電荷』と呼びます。
帯電した物体は品質が低下し、耐熱性や耐久性などの性能を保持できません。 また、帯電したものは誘電作用により隣接する物体も帯電させるという悪循環におちいります。 現在、自動車における帯電対策は、ほとんどが自然放電に頼るもので特別な手段を設けられていません。

現行の自動車に設けられている帯電除去

足回りに波及する帯電

自動車には多くの装置が組み込まれ、その装置に使われる素材や媒体は、金属・オイル・水です。 これらは電気を通す『導体』とよばれる材質になります。 金属材質により電気的に大容量を持つボディは、それぞれの装置で発生した電荷を一手に引き受けます。
しかし、ボディ側は自然放電しか手段はなく、大容量ゆえに電荷は蓄積されることになります。 ボディで中和されなかった電荷の一部は、タイヤの接地による電位差を目指し、移動を開始します。 この電荷の移動が、足回りに思わぬ悪影響を及ぼしていきます。

ボディからタイヤへ電荷の流れ

サスペンションマウント

機 能:ボディとサスペンションの結合と連動を行う。

帯電すると

マウント周辺の強度が鈍くなり、車重を支える力と衝撃の振動吸収率が低下する。 ベアリング部が機械的に性能が落ち、車体との連動伝達のレスポンスが遅れる。

スプリング(サスペンション)

機 能:走行時の振動を吸収する。

帯電すると

バネレートの弾力が低下し、衝撃吸収率が落ちる。また振動が収まりにくくなる。

ショックアブソーバー(サスペンション)

機 能:スプリングの振動を減衰させる。

帯電すると

油圧方式ではオイルが帯電しやすいため、振動をすばやく収めることができなくなる。

ハブベアリング

機 能:ハンドルからの操舵情報をホイールに伝達する。

帯電すると

金属剛性の低下によるハンドリングの悪化、また高速走行時に不安定になる。 ベアリンググリスは通電性があるため、ホイールへの帯電(電荷の移動)が促進される。

ホイール

機 能:ハブベアリングからの情報をタイヤに伝達する。

帯電すると

車重を支え、路面から伝わる衝撃を吸収する耐久性が低下する。 駆動力、制動力、操舵力をタイヤに伝達するレスポンスが不安定になる。

タイヤ

機 能:走る、止まる、曲がるの動作を行う。空気圧により振動を吸収する。

帯電すると

グリップ力の悪化により、路面との接地性を保持できなくなる。 直進性、コーナーリング時の操舵性がともに安定しなくなる。

帯電の波及を未然に防ぐ

導体としての接点があるところ電荷は移動し、帯電した装置は機械的性質にも素材的性質にも機能が低下します。
エンジン、ミッション、吸排気システムなど、運動エネルギーが大きければ大きいほど、帯電の発生も大きくなります。 これらの装置から発生する帯電をより早く取り除くことが、波及する帯電を未然に防ぐ対策になります。
EATUNINGシステムでは、エンジンはエンジンから直接帯電を取り除くシステムを構築させ、ミッション、マフラーにもそれぞれのシステムが考案されています。