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インテークシステムで発生する帯電

内燃機関の燃焼行程で必要な空気は、インテークシステムの吸気行程に大きく依存します。 エアクリーナーボックスに設置されているエアエレメントは、空気中の異物除去のためフィルターを介さなければならず、吸入効率を補うために表面積をかせぐ形状になっています。 その形状ゆえに、空気が通過したところで激しい対流を起こし、空気分子はエアクリーナーボックス内壁へ衝突と摩擦を繰り返し、帯電電荷を発生させます。
インテークシステムにおいて、空気の帯電量が最大となる場所はエアクリーナーボックスの出口付近です。
エアクリーナーボックスで発生した帯電電荷は下記のふるまいをします。

1.エアクリーナーボックスは帯電電荷を中和できない

樹脂製の物は絶縁体であり、帯電電荷を容易に流すことができません。
そのため、帯電電位が上昇したエアクリーナーボックスは空気の帯電を中和できません。

2.通過する空気の帯電を増幅させる

帯電したエアクリーナーボックスは内部を通過する空気の帯電をさらに増幅させます。

3.帯電電荷は外壁を伝って近接の装置に流れる

帯電したエアクリーナーボックスは電位が高くなり、その外壁を伝って帯電電荷は流れようとします。 近接のエンジン本体や補機類の電位が低い場合、それらの機械装置に帯電電荷は流れ、その電圧を不安定にさせます。


こうして、帯電した空気は内燃機関の燃焼行程に流れ込むことになり、また、エアクリーナーボックス表面の帯電電荷は機械装置へと波及していくことになります。